「コロナ禍で道が閉ざされていると思っているあなたへ」~新たな一歩への戦略~

現実は計画通りにはいかない

 

PDCAは上手くいかないと、よく言われます。なぜなら、現実は計画通りに行かないものだからです。今のコロナ禍はまさに計画をひっくり返す現実の最もたるものでしょう。

こんなことになるのなら、こうしておけばよかった。ああしておけばよかったという思いがよぎるものです。やっていなかった幻の施策と共に、後悔の念に苛まれます。こんなとき過去の成功体験は、やっかいなだけです。また、他者への責任転嫁をしても何の解決にもなりません。

現状はもう猶予期間がないのか、少しは延命措置はできたのか、できないのか。それでは、具体的に何から始めればよいのでしょうか?いったい、どう手を打てばよいのか?

とにかく、上手くいっていないのであれば思い切って逆走してみてほしいのです。いつもの真逆をやってみてほしい。

あなたが、今まであれこれ言い訳を言ってやらなかったことをやってください。
ある意味ショック療法かもしれませんが、少なくとも現時点での惨状を覆すには間違った今までのやり方はやり直さなくてはいけないことは明瞭です。自分は部下のことは把握しているつもりだと思っていたのであれば、現状結果が出ていないのであれば部下のことは把握していなかったということになるのです。では、部下とのコミュニケーションの取り方に問題があったと捉え、コミュニケー-ションのあり方を再構築するべきなのです。
ここで、結果の出ていない企業の特徴の代表例を示します。

<結果の出ていない企業の特徴>

  1. 形骸化した習慣が多い
    (このような慣行がよい結果をもたらしていないことをわかっていながらそのままである)
  2. 時間にルーズである
    (単に集合時間という意味だけではなく、
  3. 対決を恐れる
    (内部的にことなかれ主義が横行している。よりよくしていこうという気概はない)

即効性を現実的にするためには、今までの逆を行わなくてはなりません。上記に挙げたことが思い当たるのであれば、今すぐに改める必要があります。改めたことの結果は必ず、大きな効果として現場に現れます。

それでは、何故、ここまで放置してしまったのでしょうか。それは、特殊なことではありません。実は、そのような企業がとても多いという現実があります。日頃から危機感を持って前進するべきであるということは、重要にもかかわらずです。しかし、目に見えないマイナスに心を馳せ、一丸となって邁進することは思うよりも難しい。経営者以外は全くそのような意識がないために嘆く場合もありますが、経営者自らが危機意識が希薄になっていることもよくあることです。自らに欠落しているのに、部下に強要はできないでしょう。しかし、このコロナ禍を境にこのような危機意識の欠如から決別するというメリットもあると捉えてみるのも一つです。もうどうしようもないくらいの現状と向き合い、再スタートを切ると考えてください。

 

 

あなたの会社の組織文化は?

 

即効性のある手立てとして、逆走するにしても避けては通れないことがあります
それは、あなたの会社の組織文化の現状はどのようなものですか?組織文化とは組織のメンバーがどのような価値観を持ち、どのような行動をしているのかということです。
組織文化は目には見えにくいのですが、業績に大きく影響します。
興味深いことをお伝えすると、伸びる企業の組織文化には共通の特徴があります。
一言で言えば「活性化しているか」ということになります。チャレンジ精神はあるか?
コミュニケーションはとれているか?反対意見をも言える環境か?等々
「活性化」がない状態であれば、すぐにでも着手し形成していかなければなりません。勢いよく、チャレンジしようとすると残念なことに内部に大きな壁が立ちはだかることがよくあります。好ましい組織文化が醸成されていない組織では、誰も新しい提案や、チャレンジを望まないのです。このような状況化であってもです。新しい風はえてして嫌がられるものなのです。ここで挫折するようでは、新しい道は開けません。どんなに大変でも、邪魔がはいろうとも一歩も退いたりはできないのです。

今まで、決まった経路で会社に通勤していたのに、明日からその道を通らずに会社に通勤せよと言われても、面倒臭いばかりです。いったい、どういう交通機関があるかを調べ乗り継げるか時間を調べます。あなたは億劫で、過去の通いなれた道がとても快適であったことを懐かしむでしょう。新しい道筋は、不慣れと面倒くささが相まって少しも快適さは感じません。そのため、他の経路も試してみたりもするようになります。その中で、今までの通いなれた道では、気付かなかったお店、一休みできる清々しい公園、渋滞を避けるためいつもより早く家を出ることによる未開拓であった時間を享受するありがたさ等々、沢山のことに気付きます。

このようなことが、現実に実社会の中には沢山あるのです。
この比喩が伝えるのは、『これでいい』という考え、あるいは『これ以外を考えたこともない』ことによる本当は存在する『それ以上のもの』に出会う可能性を失っているという現実です。
そして、単に『出会えなかった』ということに留まらない損失にも直結しています。

次回は、この茨の道に挑戦し回復を果たした実話をお伝えしたいと思います。
今まで出来なかったことは、これからも出来るはずはないと思っているのは経営者であるあなた自身なのかもしれません。
大切なのは過去ではなく、未来に目を向けることです。

株式会社リタシャイン
代表取締役社長 里見 安那